推しを推す、そして万物に感謝する。

元書店員。日常のオススメやアレコレの話を。

はじめまして、噂のエヴァンゲリオン。

お疲れ様です。

 

 

感染者の増大により、人と外に遊びにいくのを見送った最近です。

この慎重な行動は正しいことだろうけれど、なんか悔しい。

 

でも医療関係者の皆さまの大変さ(などという言葉では到底表せない壮絶な現場の状態)(これもニュースに流れる一部や想像でしか知らない)を考えると、自分の少しの我慢でも役に立てるならと思う。

 

 

緊急事態宣言が最初に解除された時、

 

「病床数の余裕が出来てくるから」とか

「逼迫した状況じゃなくなってきたから」とか

 

解除理由があったけれど、もちろん経済的に必要なことだったと思うけれど、

それを聞いた「全然余裕なんて感じてませんけど!?」という現場の人たちも沢山いたはずで、だからニュースで「もう大丈夫」みたいな言葉を聴くたびに、現場の人たちの耳にこのニュースが入らなければいいのに、と思っていました。

 

今も、いや、今は前よりも状況が悪いから、オリンピック、選手たちが楽しそうに競技しているのを見るのは嬉しいけれど、祭典の途中だろうがいつ「中止で!」って言われたって、構わない。

 

構う人もいると思うけど、とにかくみんな健康でいてほしい。

 

 

 

 

 

 

そうやって家で過ごしている間に、エヴァンゲリヲンを見ました。

年明けにやっていた金曜ロードショーで劇場版の3作を連続で放送していて、録画していたのですがそれをようやく見た、という。

 

エヴァンゲリオン公式サイト (evangelion.co.jp) 

 

ほぼ初試聴。

有名な作品なので、どこかしら何かしらで目にすることはあるし、登場人物の名前とかデザインとか知らずに生きてくる方が難しい。

人気があるのは知っている、オタクにとっての必修科目、などと言われていたものの、私は未履修でした。

 

今回初めてサイトを検索しました。

 

黒地に白の力強い文字。もしくは白地に黒。あのフォント。

サイトがまさしくエヴァンゲリオンのイメージ。

 

カタカナの「ヲ」なんて久しく使ってなかったんだな、と思ってサイトを調べてみたのに、そこで普通に「エヴァンゲリオン」って書かれていたので

 

あ、いいんだ(笑)

 

って意味もなく入っていた肩の力が抜けました。

思っていたよりもエヴァンゲリオンは私たちの生活の近い場所にいるのかもしれない、という距離感の修正。

 

 

じゃあ『ヲ』ってなんなの?

なにか意味があるの?

 

などと首をかしげておりますが、すでにこの謎は解明されているのでしょうか。

 

 

 

 

内容について話します。

ネタバレになるので、嫌だっ! って方はお気をつけて。

 

 

 

結論から申し上げると、とても面白かった。

遅ればせながら、最後の映画も見ようと思った。

 

グロいけど、暗いけど、地獄みたいだけど、なぜか面白かった。

 

 

 

セカンドインパクトという世界規模の大災害が起きた世界。

使徒」と呼ばれる正体不明の巨大な生物に襲われる日常で、使途に対抗するため人造人間エヴァンゲリオンに乗り、少年少女は戦う。

 

強制的にその戦いに巻き込まれることになった主人公・碇シンジくん。

 

嫌だ、乗りたくない、つってんのに、なぜかエヴァンゲリオンに乗ってる。

 

彼は、ずっと理不尽な目にあう。

戦いたくないのに戦わなきゃいけないし、戦ったら戦ったで同級生に殴られる。

共に戦う女の子には罵倒されるし、彼のお父さんはずっと彼に冷たい。

 

 

何度か逃げ出すタイミングもあったはずだけど、結局自分で選んで乗ってる時もあるから、彼がまったくの被害者なのか、と言われればちょっと分からない。でも、みんなもう少し彼に優しくしてくれてもいいんじゃないか、とは思う。 

 

 

誰もが言葉足らずで、

それ説明しといたら誤解を生まなくて済んだんじゃないの? とか

それお互いに話しておいたら悲しい思いしなくて済んだんじゃないの? とか

人の話ちゃんと聞いといたら世界滅ぼさずに済んだんじゃないの? とか

 

みんな、ほんと、ほんとさぁ……!

 

 

「どういうことなの?」という話の根本も根本という部分を説明しない大人が多すぎる。

 

 

 

シンジくんのお父さん・ゲンドウが、元凶って言うか、そういうのも聞いていたので、どんな冷酷な人間の顔をしているんだろう、と思って見ていたら、

 

初登場のゲンドウさんの、グラサンの奥の瞳が、めちゃくちゃキレイ。

 

ビックリした。

彼は本当に純粋な気持ちをもって、シンジくんを道具として扱っているんだ……?

 

良くない思考に支配された人間、みたいな闇を感じる瞳の描き方をされていなくて、本当に綺麗でつぶらな瞳。

 

すごい。キレイ。

 

何度見返してもキレイ。

 

この瞳のまま強硬を続ける限り、たぶんゲンドウさんとシンジくんは分かり合えないんだろうな……と感じさせる瞳をしていました。

 

 

 

ミサトさん、めちゃカッコいい。

加持さんが出てきて、なんかいい雰囲気になった時、「あっ?! ちょっと!」って謎の焦燥感に苛まれました。一瞬ですけど。

結局加持さんもカッコいいから……って思って、映画のサイト見たら、キャラクターのページに載ってないの。

 

ごめん、許すわ。

 

強く生きてほしい。

 

 

綾波レイ

彼女だけは、フルネームがサラッと出てくる。「聞けば知ってた」みたいなキャラクターもいるけど、彼女だけは、知っていた。

ヒロイン。これはヒロインだわ。

シンジくんが彼女の部屋、プレハブ? に入っていったときに彼女が裸で、それを目撃したシンジくんが「服を着てくれ」と抗議するシーンがあって、それはシンジくんが悪いやん、勝手にシャワー浴び終わったところに入ってきたシンジくんが悪いやん、と思って、シンジくんのそういうところ、お母さんはどうかと思うなぁ!(……ユイさん面してしまった。謝らなきゃ)

 

 

惣流・アスカ・ラングレー

シンジくんにもう少し優しくしてもいいんじゃない勢の一人。

理不尽だけど、とても強い。戦いにおいてはド正論というか、シンジくんを甘ったれと認識していて、なんというか、カッコいい。一人でも戦える、って仲間なんて信じてなかった彼女が、素直に名前を呼ぶことはなくても共闘を選んでいくのは、純粋に良い。

たぶんアニメではもっとしっかり彼女の変化とか見れたと思うので、いつかアニメも見たい。アスカを見るために見たい。

魅力的なキャラクターです。

 

 

真希波・マリ・イラストリアス

最高にイカれてて好き。

メガネのツインテで、まさかのキャラ設定だったから、ギャップに掴まれました。

アニメを見てない人間なので、映画だけだと加持さんと同じく、本当に多くを語られていない人で、とにかく戦い方がクレイジーで、もう少し荒々しければ、戦闘狂ってやつだ、とレッテルを貼るところ。

マリのことももっとちゃんと知りたい。アニメ見ないと。

 

 

 

渚カヲルくん。

 

……カヲルくん? 彼は、何?? なんなの??

 

すごく衝撃的だった。

他のみんながけっこう荒々しく登場する中、静かな登場だった彼。

 

噂で突然ピアノの連弾に誘われるよ、とは聞いていたけれど、シンジくんの腕を初手で掴むじゃないですか。

突然の接触を爽やかにやってみせる『cv.石田彰さん』なんて信用できない。

 

シンジくん逃げて、その人、ちょっと距離感おかしいから!

 

……と、映画を重ねるごとにどんどん美人になっていくシンジくんに庇護欲のようなものを感じ始めていた私は焦っていたのに、シンジくんには伝わらない。

 

 

その頃のシンジくんは、誰の説明もないためにいつものごとく自分の置かれている状況を理解できずにいた。

 

だんだん距離が縮まってきたかなと思っていた綾波レイにも質問を全て「知らない」と返されて、誰に頼ればいいんだ状態。

 

というか、そもそも誰もちゃんと彼と会話をしてくれない

 

そんな中、突然優しくしてくれる渚カヲルくん。

 

 

そう、シンジくんは優しさに飢えていた。

 

 

君を助けるためにここにいるんだよ、とか、タイムスリップして上も下も分からないヒロインに突然優しくする乙女ゲームの攻略対象が言うセリフみたいなことばかり言う。

 

石田彰さんの声で。

 

甘い。甘すぎる。

 

 

それに呼応するように、どんどん美人になっていくなぁ、と思って眺めていたシンジくんがヒロインみたいな顔に変わっていく。

 

頬も薄ピンクに染める(次の瞬間には絶望に染まっていたりするんですけど)。

 

 

シンジくんの話し相手といったら、もうカヲルくんしかいなくて、寂しさからなのかシンジくんはカヲルくんに「夜の星を見ないか」と誘う。

 

了承したカヲルくんと二人で地面に寝そべる。

 

「渚くんと星を見たら楽しいかなって」

 

まだ名前で呼び合う仲でもないのに星空観賞に誘った理由を、照れながらシンジくんが言う。

言いながらカヲルくんの方に視線を動かすと、なぜか愛しいものを見るように寝そべるシンジくんのことを身体を少し起こして眺めている。

 

なに?

 

カヲルくん、なに??

 

私は今、何を見せられているのだろう、という戸惑い。

 

 

そんな信頼していた彼も、まぁ、シンジくんの絶望の一端を担う、のでしょうか。

シンジくんの首輪を「僕がつけるつもりだったんだ」と優しく取り去る彼の笑顔。

 

ほんと……なに……?

 

色んな意味で、心乱された『Q』でした。

 

 

もう、最後まで見ないと、シンジくんが幸せになるのか、最後まで見ないと。

綾波レイは、ゲンドウさんは、アスカは、マリは。

 

人類が滅亡しかかっているので、そこがスタート地点の完璧なハッピーエンドってなんだろうとも思いますが、シンジくんが自分の行動や気持ちに納得できたらいいなと思います。

 

 

序、破、と来たら次は分かる、みたいな話を当時目にしていて、そこで『序破急』という言葉を知りました。

 

結末に至っていないような気がする『急(Q)』ですが、とにかく早く続きを見なければ。

 

 

映画公開時にたくさんやっていたエヴァ関連の特番、今なら見たい。

興味の無いことを、興味が無いからとないがしろにしていると、こうやっていつか後悔するんだな、と改めて感じています。

 

 

何にでも積極的に触れていける人間になりたい……。

 

 

 

長くなりました。

なんだかカヲルくんとシンジくんの関係に戸惑った話が一番長くなってしまった気がしますが、とにかくエヴァ面白かったです。

 

今のところ一番マリが好きかも。

誰よりも安心して見ていられるかな、と。