推しを推す、そして万物に感謝する。

元書店員。日常のオススメやアレコレの話を。

夢でならあの子に会える

お疲れ様です。

 

 

先日、軍の人間に追われる夢を見ました。

 

走って逃げる夢をよく見る、と言ったら職場の先輩に「ストレスでは……?」と心配されましたが、最近始まったことではないのでずっとストレスを抱えているとしたら頻繁に追われる夢を見すぎて笑える。

 

頻度高すぎてストレスだとは思えない(笑)

私は元気です。

 

 

とにかく逃げる夢で、私は何故か祖母と一緒に走っていた。

 

随分前に祖母と走った夢を見た時は、祖母の足が速すぎて置いて行かれる夢だったけれど、今回は私が祖母の手を引いて走った。

 

階段を昇ったと思ったら、すぐに降りる。

何度も何度も上に下に。

 

途中ソシャゲのイケメンキャラ、ハルくんとも逃げたり共闘したり、仕事で使っている道具を土嚢や防壁のように積んでわが身を守った。

ハルくんと協力している場面、祖母の姿は見えなかった。身内とソシャゲキャラは共存できないカテゴリの人間なのかもしれない。

 

逃げ続けてたどり着いたのは、避難者たちのアパートのようなものだった。

君たちの家はここだよ、と管理者の男が扉を一つ指さす。

その扉は薄い茶色をしていて、私は赤い扉が良かったな、と思った。

赤い扉は不可侵領域の印で、そこに住む人たちは戦いに巻き込まれることがないのだ。

 

扉を開けると、中はやたらと入り組んでいた。

 

玄関から3歩くらい歩くと右に部屋がある。

8帖くらいの部屋は、入って真正面と左手にベッドがあって、正面のものの方が少し小さい。右には丸い座布団が2枚。

祖母と「狭いね」と言いながら、別の部屋を見てみると、ベッドが5つくらい並んでいる部屋や、ベビー用品が置いてある部屋が見つかった。

そちらの方が広い部屋だったけれど、家族連れが来た時の為にその部屋は空けておこう、と最初の部屋に滞在することにした。

 

次に逃げ込んできた人たちは5人家族だった。

有無を言わさぬ様子で、その家族のお母さんが私たちの部屋に入ってくる。

 

「悪いんだけど、そっちの方、半分貸してもらえません?」

 

そっちの方、というのは座布団が2枚ある部屋の半分のスペースのことだ。

どう考えても5人家族が納まる広さではない。慌てて「奥にもまだ部屋があって、貴方たちにとっても良いと思うので、そちらを見てきて下さい」と伝えた。

お母さんは不満気な顔を全く隠さないで奥に歩いていった。遠くから「あらぁ、ここいいじゃない!」という嬉しそうな声が聞こえてきた。

そうでしょう、そうでしょうとも、と祖母と顔を合わせて頷き合う。

 

私には祖母を守らなくてはいけないという使命感があった。

 

 

祖母と2人で建物の中を探検した。

 

お風呂。3メートル四方で、やたら浴槽の底が低い位置にある。よく見てみると奥には3段くらいの階段があって、3段分低い場所が浴槽の縁の高さになっているようだった。床はタイル張りで、濡れる床に階段があることを、とても危ないと感じた。

 

トイレ。モデルハウスと見紛うほどの広さ、綺麗さ。照明もこだわっていることが分かる、浴びたことのない色でタイルの壁が照らされていた。

 

3階には大きな窓があって、外の様子がよく見える。隣の建物の屋上でたくさんの人が踊っている。有名なアニソンだ。祖母は見様見真似で踊る。

この先も危険なことが待ち受けていることを知っていて、それでも祖母が楽しそうな様子を見せてくれることが救いだった。 

 

 

この施設の地下には有名な喫茶店があった。

誰に聞いたでもなく何故か知っていたので、祖母を誘って向かう。

 

「全部390円なんだって。安いよね」

 

祖母に言うと「安いね」と笑う。

茶店のマスターは男性で、ものすごく背が高かった。祖母は彼に話しかけにいった。戻ってきた手には卵が一つ握られていて、それ単品の値段を聞きに行ったのかもしれない。

 

ドリンクバーが置いてある棚の並びに、サラダバーのようなコーナーがあった。

小さな男の子が、夢中になってそこで作業をしている。彼の後ろには行列が出来ており、困っている様子でもないから、周りの大人たちは急かすでもなく、彼がやりたいように満足するまで見守っているらしい。

 

彼があと半歩右にどいてくれたら、そこでの用事を済ませることが出来るのだけど、あまりの彼の集中力に私は「ちょっとだけ、横いいかな?」と聞けずにいる。

彼の足元には、卵の殻を捨てるゴミ箱があるのだ。

 

急ぎでもないし、その場で祖母から預かったゆで卵の殻を剥き始めた。

 

 

ぼこぼこになる白身

 

上手くいかない。

 

え。 

 

めっちゃ殻むくの下手くそやん自分…………

 

 

 

という絶望とともに目が覚めた。

ゆで卵エンドでした。

どんだけゆで卵に苦手意識持っているのよ……。

 

中々の世界感を感じる夢の中で、たった一つの日常、ゆで卵。

 

でも私にとってはゆで卵は日常ではないので……。

 

 

ゆで卵に対するストレスなんだろうか……。

 

 

 

ゆで卵に対するストレスって何。

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金曜日はアトリエで(ハルタコミックス)

著者:浜田咲良 出版社:KADOKAWA

ISBNコード:9784047361010

「死にたい……その前に夕飯の買い物かしら」

無気力な会社の帰りに男性に声をかけられ、フラフラとついていってしまう環。気が付けば裸で生魚をまとい、彼の目の前に横たわっていて……。

食いしん坊で鈍感な、がっかり系美人の環さん。偶然出会った画家についていった結果、よく分からないうちにヌードモデルをやることになる。あらすじだけで既に面白い。

久しぶりにギャグ要素が強めなものを読んだのですが、最高ですね。ギャグと恋愛のバランス良し。良しです。ありがとうございます、先生。

あり得なさそうで、あり得るかもしれないと思わせる二人の絶妙な距離感。アーティストと鈍感というお互いの気質が良い感じで、ズレていても問題なくやり取りが進んでいくからでしょうか。

この二人、ズレたまま進んでいけるし、そのまま幸せにもなれそうだぞ?!?! という大きな期待が持てます。

是非。オススメです。

 

 

 

長い長いよく分からない夢だと思ったら、最後の最後にゆで卵をオチに使われた私の気持ちが分かりますでしょうか。

最後まで読んでくださった方と同じ気持ちだと思います。

 

こんなものを読ませてしまって申し訳ない。

 

 

苦手なものから距離をとりたいのに、夢に入り込まれたらもう逃げられない。

 

今度はゆで卵そのものに追いかけられるのではないか、と怯えております。たぶん必要ないとは思いますが、そんな夢を見た時はまたこちらでご報告させていただきます。

 

でも、現実では避けるようなものも、夢なら逃げられない状態ではあるけれど対峙出来るんだな……。

荒療治……。

 

 

おやすみなさい。

皆さまはどうか、良い夢を。