推しを推す、そして万物に感謝する。

元書店員。日常のオススメやアレコレの話を。

「おひとり様一冊まで」なんて言わないから存分に買ってくれていいよ

お疲れ様です。みなさんお変わりないですか?

皆さんが健康でありますようにと願う毎日です。

 

今日帰り道にドラッグストアに寄ったら、商品が何もない棚があって、改装かな? などと思いながら通り過ぎたんですけど、張り紙を見て気が付きました。そうだ、今、そんなニュースやってるわ、トイレットペーパーの棚か、と。

 

「ご家族さま おひとつまで」

 

とのこと。

割と最近できたばかりのドラッグストアだったので、開店早々たいへんだな……と思いながらお買い物しました。

アルコール消毒のコーナーも、ハンドソープのコーナーも、商品がありませんでした。元販売員としては、そのお客さんたちの勢いが想像できて、身震いモノです。怖いよね。スタッフさんに対して無茶を言う人はいなかったかしら、心配です。

 

ツイッターで今ならいける気がすると「本も品薄になっちゃうから今買わなきゃ」「売り切れてしまうぞ」とトイレットペーパーにあやかって叫ぶ声を目にしました。

 

そうだぞ、本も突然売り切れて、製造が追いつかなくなるぞ、大丈夫か、買わなくて大丈夫か

 

世界の隅でデマを叫ぶ。空港で横たわる小説を胸に抱き、助けてください、と嘆き悲しむ彼の姿が目に入らぬか。

……ほとんどの人が目にしていない影響力のないブログなので安心して好き放題書きますが、冗談ではなく外出があまり出来なくなる人が増えることも確かです。

 

引きこもる準備はできてるかー?! ということです。

 

漫画全巻大人買い

 

なんて素敵な文字列だろう。

とってもいいと思います。何買うんですか? 教えてください。

 

 

小説という手もありますぞ。 

ちょっと厚めな、手にズシッときて、でもそこまで読むのが大変じゃなくて、読んだ後に達成感も感じるような。

 

十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞(幻冬舎文庫

著者:内館牧子 出版社:幻冬舎

ISBNコード:9784344422742

59もの会社から内定が出ぬまま大学を卒業した二流男の伊藤雷。それに比べ、弟は頭脳も容姿も超一流。ある日突然、『源氏物語』の世界にトリップしてしまった雷は、手に持っていた現代の薬を頼りに陰陽師として生活を始めることになり……。

導入の設定が最高に面白くて、そこからはノンストップです。古典にはあまり詳しくないのですが、それでもちゃんと読んでいけて、そこも嬉しかったのを覚えています。詳しくなくても源氏物語を楽しめるのか、と。学校の教材もこれくらい楽しかったら、もっと勉強頑張れたような気がする、ごめん、先生。

 

白夜行集英社文庫

著者:東野圭吾 出版社:集英社

ISBNコード:9784087474398

1973年、大阪の廃墟ビルで一人の質屋が殺された。容疑者は次々に浮かぶが、結局、事件は迷宮入りする。被害者の息子・桐原亮司と「容疑者」の娘・西本雪穂はその後、全く別々の道を歩んで行く。そして十九年の月日が経って……。

ドラマ化もしました、東野圭吾さんの長編。刑事役の武田鉄矢さんが怖くて怖くて、小説を先に読んでいてよかったと今更ながら思います。読みながら頭の中に怖い雰囲気を作り出してしまったら、大変なことになっていた。

いつも思うのですが、映像化する作品って、原作を先に読む人と、後に読む人、どっちが多いんでしょうね。私は先に読みたい派ですが。

誰かアンケートとってくれ。

 

海辺のカフカ 上下巻(新潮文庫

著者:村上春樹 出版社:新潮社

ISBNコード:9784101001548(一巻)

「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年になる」15歳の誕生日がやってきたとき、僕は家を出て遠くの知らない街に行き、小さな図書館の片隅で暮らすようになった。

村上春樹さんの文章ってなんでこんなに心地いいんでしょうね。雰囲気も好きです。作品に酔っぱらう感じ。上下巻合わせればなかなかのボリュームです。また久々に読みたい。今読みたい。ちなみにこちらが初めて読んだ村上春樹さんの作品でした。

 

その後、短編を何かで読んで、次に挑戦したのが

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド新潮文庫

ISBNコード:9784101001579

だったのですが、世界感が難解で、なかなか読み進められなくて、それでも止まることなく、なぜか「いま全て読みたい」という気持ちが湧き出てきて、気が付けば朝で、気が付けば歯を食いしばっていて、気が付けば歯が少し欠けていた、という伝説があります。

それ以降、村上春樹さんの作品は少し疎遠になっています(笑)

歯が欠けても気が付かないほど集中してしまう作品……。トラウマも薄れてきたので、そろそろまた読み始めてもいいかもしれません。

 

シリーズものだとぶ厚いどころじゃないものがありますね。

十二国記なんて、新刊発売のときに気になっていたけど結局読まないまま、という方もいらっしゃるんじゃないでしょうか?

月の影 影の海 上下巻(新潮文庫

著者:小野不由美 出版社:新潮社

ISBNコード:9784101240527
読むチャンスが再来ですよ、これは今しかないですよ、奥さん。

ネズミが出てくれば勝ったも同然ですから、ぜひ、そこまでまず読んでみてください。

 

 

ぶ厚いオススメ、ありますか? 教えてほしいです。一気に読めたら幸せ……。

外出を禁止されていない私にはそんな時間がないのであった。

明日も仕事ですな、みなさんお疲れ様です。

おとなしく休日を待ちましょう(笑)

 

それではまた!