推しを推す、そして万物に感謝する。

元書店員。日常のオススメやアレコレの話を。

ごめん加湿器

お疲れ様です。

 

今日、加湿器を洗いました。

 

偉い……。

 

今日のお昼からずっと言ってる。

過去にすがっている……。でも偉い……。

 

 

昨年、一昨年と、洗わなきゃなぁと思いながら部屋の隅に置きっぱなしにして、

洗わなきゃなぁ、洗わなきゃなぁ、を繰り返して、

冬がきて、そのまま使って

 

と2年ほど洗わずにおいた加湿器でした。

 

 

開ける。

 

 

んっふふふふっふふふふふふふふ、めちゃくちゃ白い。

 

 

これが……カルキ……。

 

ふぅん、やるじゃん……(現実逃避)

 

 

頑張って洗いましたが、キレイにしきることができませんでした。

とりあえずやれるだけやって、乾かしています。

 

 

ごめんな……。

 

 

 

最近読書は捗るのに、ブログが書けないという状況だったので

作品がたまっております。

面白いものばかりだったので、話したくて仕方ない。

 

 

 

サーチライトと誘蛾灯(創元推理文庫

著者:櫻田智也 出版社:東京創元社

ISBNコード:9784488424213

昆虫オタクのとぼけた青年・魞沢泉(えりさわせん)。昆虫目当てに各地に現れる飄々とした彼はなぜか、昆虫だけでなく不可思議な事件に遭遇してしまう……。(裏表紙あらすじより)

 

腰かけ探偵というほど動かないわけじゃないけど、昆虫に対してだけ大きな動きを見せて、真相を解き明かしていく不思議な青年がこの作品の探偵役です。

 

とぼけた青年、と表現されている魞沢くんですが、本当に何というか、つかみどころがないキャラクターです。

登場人物の会話が変にすれ違ったり、聞き間違いでまったくかみ合わなかったり、やり取りの間にユーモアがたっぷりで、

 

そんな聞き間違いないでしょwww

 

というレベルのとんちんかんな様子にクスッと笑ってしまいます。

 

 

私は、ブラウン神父・亜愛一郎を知らないのですが、

それぞれを意識したようなキャラクターだそうです。

 

そう言われると読んでみたくなる……。

 

俺はチョロいんだぞ……。

 

 

そんな笑わせてくれるやりとりなのに、いつも最後はとても静かに迎えられます。

 

そっと感じる未来への期待だったり、

とんでもない切なさだったり。

 

この差は、やられる……!

 

後味がいい、悪い、は人それぞれですが、

強く残るのはたしかです。

 

 

めちゃくちゃ残る。

 

 

なんともやるせない気持ちになったり、口角がほんの少しあがるような明るい気持ちになったり、もう、ぜひ、味わってほしい。

 

 

魞沢くんは全話に登場しますが、それぞれの話の語り手は彼以外、という連作集です。

つかみどころのない彼に出会った人たちが、彼に振り回されるのは少し愉快。

 

魞沢くんのことが気になりすぎるので、いつか彼が主人公の、いや、彼が主人公でなくてもいいから、長編が読みたい。

 

キミは一体どんな人なんだい、ってのを長い時間かけて知りたい。

 

とても魅力的なキャラクターです、ぜひ。

 

 

 

 

 

加湿器、乾いたら片付けなきゃ。

 

今度はちゃんと、洗うべきタイミングで洗ってやりたい。

もうこれから完璧に綺麗にならないと分かってるので、なんか、

掃除もせめてもの罪滅ぼし感が否めない。

 

ごめんよ。