推しを推す、そして万物に感謝する。

元書店員。日常のオススメやアレコレの話を。

抜歯抜糸ナイトゲーム3(痛い表現があります)

お疲れ様です。

 

今日は推しの紹介はありません。

 

親知らずを抜いてきました。

表題に書きました通り、痛い表現があります。

 

「もう親知らず抜いたよ」「まだ抜いてないけど、起こりうる症状を知っておきたいよ」という方は大丈夫ですが、

「抜こうか迷っていて、でも怖いから嫌だなと思っているよ、一つ怖いことを聞いたらもう抜くのを止めるよ、本当は抜きたいけど」という方は読まない方がいいかもしれません。

 

 

 

 

前回までのあらすじ

 

「下の歯は手術ですねー」という言葉に対する怯えに打ち勝った私。

残るもう1本の下の歯もさっさと抜いてやるぜ、と思っていたが、なかなか抜こうという気にならずにいた。

ある日ふと「……抜くか!」と思い立ち、歯科の診察券を見ると、あれから約1年が経っていることに気が付き、タイムリープを疑うが……?

 

第1戦目

抜歯抜糸ナイトゲーム(痛い表現があります) - 推しを推す、そして万物に感謝する。 (hatenablog.jp)

 

第2戦目

抜歯抜糸ナイトゲーム2(痛い表現があります) - 推しを推す、そして万物に感謝する。 (hatenablog.jp)

 

(第2戦から約1年が経っているため、文体をその頃に合わせるのに苦労する気配がすでにしている)

 

 

 

先日、右下奥歯の親知らずを抜いてきた。

抜いてくださる先生いわく、

 

「前回と同じ工程でやるね」

 

とのことだった。

前回と同じ工程とは、

 

① 歯ぐきから出ている部分を切る

② 歯ぐきを2か所切開

③ 埋まっている部分を引き抜く

 

という3ステップである。

半分くらい歯茎に埋まったままの歯であるから、それを掘り出すためには切ったり縫ったりしなくてはいけないのである。

 

図解は第2戦の記事にあるので、下手くそな絵で良ければそちらを見ていただきたい。

 

 

久々の手術である。

怖さもあるけれど、やっぱり危機感が薄いのか、そこまで緊張せずに当日を迎えた。

予約時間より少し早めに着いたので、駐車場にて車内で己のブログを読み返すなどする。

 

復習である。

 

危機感の薄さに関しては、前回あまり痛い思いをしなかった、という点が大きく関係していると思う。

 

前回は幸運なことに、ほとんど腫れなかったし、抜いた日も痛み止めを早めに飲んで、痛みに起こされることなく普段通りに朝を迎えた。

 

大丈夫っしょ!

 

とか思ってた。

先生にお任せすれば、大丈夫大丈夫。

 

 

「荷物を置いて、寝てお待ちくださいね」

 

受付を済ませて、処置室に案内されて、寝転んで待つ。

先生登場。

そしてひと言。

 

 

「じゃあ、頑張りましょうね!」

 

 

突然高まる緊張感。

そうよね、私も頑張るんやった。

 

私の返事もそこそこに、手術は始まった。

 

麻酔の注射を打つ時に痛くないように、注射しないタイプの麻酔をされる。

頬と歯茎の間に麻酔の液? がしみ込んだガーゼ的なものを詰め込まれるのだが、まぁ、味は美味しくない。

 

美味しくなくても、唾液は出る。

 

この唾液って、飲み込んでいいんだっけ、あれ、喉の感覚とか吹っ飛んだりするんかな、え、ダイジョブなんだっけ、ねぇ、先生、先生、ねぇ、ねぇぇぇ

 

 

麻酔が効くまで数分放置されるため、近くに人がいない。

遠くですぐに終わるような処置を別の方にしているらしい。

 

1回目の不安、到来。

おううう、置いていかないでくれ。

 

 

待っている間、手順をおさらいする。

 

① 歯ぐきから出ている部分を切る

② 歯ぐきを2か所切開

③ 埋まっている部分を引き抜く

 

この3ステップ。

この後に

 

④ 歯ぐきを縫う

 

はあるのだが、それはまぁ置いておいて。

ブログを読み返すと、③で足踏みした記録が残っている。

 

 

③ 埋まっている部分を引き抜く

③ 埋まっている部分を

③ 埋まっている、うま、埋まっている、部分を、ね、ちょっと待ってね

 

 

という記述がある。

記憶もうっすらある。

たしか、私は戸惑っていたなぁ。

 

前回抜いた左側よりも、今回の右側の方が歯の埋まり方が浅いので、前よりは楽だと思うよ、とは先生のお言葉だ。

 

それなら嬉しいな、と思いながらも、今回もまた足踏みがあるのではないか、と予想して臨んだ。

 

 

ビギィィィィィィィィィイィィィィィィィィ↑↑↑↑

 

が開幕の合図。

まずは歯を切られるんだよなぁ、と想像しながら目を瞑ると米神あたりで機械の音がすごく響く。

 

脳内に直接語りかけています、くらい響く。

 

この音が室内に小さく気付かれない程度に流れている部屋では洗脳されやすいです、とか言われても信じる。

ずっと聞いてたら、判断能力を失うような音だな……。

 

 

前回はどうしてたっけ、と思い出そうとして、やっぱり手術中どうしてたかの記憶が定かでない。

たぶん何が行われているか、目を閉じて、想像することに集中していたんじゃないだろうか。

 

診察券やブログを確認すると、その頃の私は己の眼球とバチボコ喧嘩していたはずなので、よく不安を上乗せしたなと思う。

 

貞子vs伽椰子で呪いをぶつけ合った、みたいに私も不安と不安をぶつけ合って相殺させたのだろうか。

(ホラーは苦手なので、映画は視聴していません)

 

 

手術中は顔にタオルを乗せられるのだが、タオルに隙間があって、こっそり先生の手元を見られるようになっていたので、今回は先生の手元を見ることにした。

 

当然ながら手元と言っても、自分の口までは見えないので、先生が持っている機械などをのぞき見するくらいしか出来ない。

 

 

「半田ごて」じゃん。

 

 

半田ごてが私の口に突っ込まれている。

 

 

ほぁー。

 

前回同様、思う。

命を奪ってくださいと言わんばかりの状況だな……。

 

無事に家に帰してくれてありがとう。

 

 

 

①が終わったらしい。歯の、歯ぐきから出ている部分を切り取る、という工程だ。

 

次は②歯茎を切開して、そんで③埋まっている部分を掘り出すんだ。

 

 

そして訪れる盛大な足踏み。

 

③ 埋まっている部分を引き抜く

③ 埋まっている部分を

③ 埋まっている、うま、埋まっている、部分を、ね、ちょっと待ってね

③ う、

③ うま、って

③ は?

③ ああ?

③ 出てこんな

③ なん、

③ こなくそ、、

 

 

③が多い多い多い多いよ先生、先生?!

 

勉強をして、歯科の先生になると、こんなに人の口に好き勝手していいんだ(語弊のありすぎる表現)。

「これはやっても大丈夫な事」「適切な処置」と分かってないと、あの、あれは出来ない。……と思う。

 

 

今、先生は、下あごの骨に向かって、歯をグッと下に押し込んで、歯を割っていますか?

 

 

とかいう、丁寧な英文の翻訳みたいな文章が思い浮かぶ。

結局、前回同様、歯の根が曲がっていて、スッとは抜けない角度になっていて、だから歯を3分割して取り出さなくてはいけなかった、ということだった。

 

今の技術をもってしても、歯の根がどう曲がっているのかまではレントゲンで見ることは出来ないんだな。

 

 

「縫うねー」

 

口から伸びる黒く細い糸に、薄い赤色の水玉が点々とついている。

先生のつけているゴム手袋も、ちょいちょい赤い。

 

思ったより血って出ないんかな。

 

縫い終わったら、血が粗方止まるまでは、ガーゼを噛んで横たわったままで待機する。

歯を抜かれたり、歯茎を縫われたりしたところは麻酔が効いているからか、痛みはよく分からない。

それよりも、頑張って大きく開け続けた口の周りがヒリヒリした。

先生の手に引っ張られて開けられた口が、先生の手がこすれた場所が、辛いものを食べたみたいにヒリついた。

 

いってぇ(笑)

 

 

 

「絶対痛くなると思うから、痛み止め飲んでね、あとこれ、おまけね」

 

頬に冷えピタを貼られた。

 

「朝まで効果あるから」

 

マスクつければ押さえらえるから、落ちないから、と言われる。

冷えピタを貼ってもらった上からマスクをして帰った。

 

 

帰宅。

ズクズクする。

 

でも決定的に痛くならない。

 

お腹が空いている。

でも2時間はご飯を食べてはいけない。

 

 

麻酔が切れたら、痛みにのたうち回るのだろうか。

 

 

……。

 

 

しばらく耐えたものの、空腹と、空腹のままでは痛み止めを飲めないという恐怖に屈服し、買っておいたゼリーを歯を抜かなかった側だけで味わう。

 

痛み止めは、6時間の間をあけて服用可。

19時……、今から飲めば、寝る前の23時からもう一度飲める。

 

いい感じだ!

 

 

来たる23時。

 

 

痛みが……………来ないな…………………?

 

もちろんズクズクはする。決定打が来ない。

飲んで寝た方がいい、そうに決まってる。

 

でも前回、飲んで寝て、朝までぐっすりで、実際薬を飲まなかったら起きてしまうほどの痛みがあったのか、分からなかったんだよな……。

 

…………………………。

 

よっしゃ、いっちょそのまま寝てみるか。

 

好奇心は猫を殺す、という言葉を思い出しながら、マスクで冷えピタを抑えたまま、そっと寝た。

 

 

 

 

 

 

朝が来てた。

 

おはようございます、ぐっすりだった。

こうなると自分の痛覚が心配になる。大丈夫か。

 

次の日は患部を見てもらうために、もう一度歯医者へ行って、消毒をしてもらう。

 

「大丈夫そうだけど、まだ油断すると腫れることもあるからね、運動とかしちゃダメだよ」

 

 

あの時わたしは「はぁい」と返事をしたよな。

 

 

前回と比べて歯茎の切開が少なかったのか、縫われ方が優しい。

前は頬にも糸が伸びていて、口が上手く開けなかった。

今回は、口が開く。

開くという事は、喋ったり、歌ったり、出来ちゃう、ということだ。

 

 

あの時わたしは、「はぁい」と、返事を、した、よな。

 

 

たくさん喋ったねぇ。

油断しないでと言われたその日に、たくさん喋ったねぇ。

 

 

夜。

寝転ぶと若干の息苦しさ有り。

というか、喉が痛い? いや、耳が痛い?

検索すると側頭骨などというワードが引っ掛かる。

 

アゴの骨と繋がっている頭の骨の横部分が、耳の横から抜いた歯の下辺りまで、痛い?

 

痛いと言っても、やっはり決定的な痛さはない。

 

おおん?

なにこれ。

 

熱を持っている、というわけでもなさそう。

炎症を起こしている、というやつだろうか。

 

抜糸は1週間後。

それまでに不安が募ったら、抜糸前でも相談に行ってみるか……。

 

えええ、どうしよう、怖いなぁ。

 

不安で眠れないよォ、、、。

 

 

 

 

 

朝が来てた。

 

おはようございます、ぐっすりだった。

 

寝るときは寝る。

強い子に育ちましたね。

 

 

 

そして抜糸した。

とりあえず、喉の痛みはだいぶマシ。

風邪とかの痛さとは違うんだけど、内側で何か起こってるのかなぁ。

 

耳は閉塞感あり。

まだ少し痛い。

鼻を強く嚙んだときに耳の奥が痛くなる場所、って先生に説明したけど、ピンと来てない顔されてた。

 

常に痛いわけじゃなくて、多くない頻度で、耳の奥も喉もアゴの骨も連動してキュッと詰まる感じがする。

 

説明難しい。

 

1週間様子見て、変わんなかったら耳鼻科に行かねば、かなぁと思っている。

 

また面白い先生に会ったら、と思うと少し楽しみもあるんだけれど、それよりも自然に治ってくれたらいい。

 

耳が痛いのって、テンション下がる(笑)

 

現在、今年度最後の試験勉強中なので、まぁ、勉強したら? っていうお告げみたいなものだと思って、頑張ろうと思う。

 

 

「元気?」ってお声がけしてくれる友人たち、ありがとう。

元気だ。

夜もぐっすりだ。

ご飯も食べてる。

今日のご飯は餃子の予定だ。

冷凍だから、味は問題ない。

 

せっかく引きこもる機会をもらったんだ。

どうにか試験勉強、頑張れよな!(他人事)

 

 

長くなってしまった。

 

とりあえず、耳やら喉の症状は、検索してみると似たようなことをおっしゃっている人はいらっしゃるので、珍しくないのだと思う。

 

これから親知らず抜くよ、って人の参考になるのかは、分からないけれども。

 

 

自然に生えているものを力づくで淘汰すれば、どこかに歪が生まれるのだ、ってのは、なんだか、歯に限ったことじゃなくて、改めての学びでした。

 

話し合いで解決できればいいのにね。

 

 

 

試験終わって、耳が痛くなくなった頃にまた遊びに出かけようと思います。

 

 

それでは!