創元推理文庫の、あの色と、タイトルのフォントの感じが、一番好き
お疲れ様です。
職場の先輩が引っ越しを考えているとのことで、私が引っ越した時は「退去日をいつ管理会社に伝えたか」という話になりました。
事前に退去日を伝える期限については契約書に書いてあるだろうことと、書いてあったとしても相談してみることは可能だろう、と話しつつ、私の場合はどうだったかを思い出していたのですが、
次の就職先を見つける、家を探す、家を出ていく
の3つが重なっていたような……? と気が付きました。
職が無くとも引っ越す、家は見つける前提で部屋の契約を終える、みたいな、ずるずる過ごさないように己で退路を断っていくプレイスタイルだった気がします。
流石に見通しゼロではなかったとは思いつつ。
結果として職は見つかったし、ホワイトな職場だったので最初の出勤日は今から1か月後でいいよ、とか言ってくださったし、だから余裕のある引っ越しにはなったんですけれども。
先輩のご相談に対しては、なんの参考にもならない行き当たりばったりな動きだったので、申し訳なかったな。
『性格診断』みたいなやつで一番好きだった診断結果は
『その日暮らし』
です。一番ハッピーな頭の持ち主が言われるやつだと思うので、私はその診断結果が出てとてもハッピーだったし、今日もとてもハッピーです。
毎日楽しいのがいいよね。
というわけで、
いつもながら唐突な本のご紹介です。
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開化鉄道探偵(創元推理文庫)
著者:山本巧次 出版社:東京創元社
ISBNコード:9784488439217
明治12年。小野寺は元八丁堀同心の草壁のもとに訪れる。建設中の鉄道工事現場で不審な事件が続いており、調査を依頼するためだ。
彼らが調査へ赴くと、到着早々、工事関係者の転落死があったと伝えられ……。
鉄道とミステリ。すごくイメージできるのに、振り返ってみると全然読んでいなくて、なんだか新鮮でした。
真面目で鉄道での仕事に熱い気持ちを持つ小野寺と、偏屈で何を考えているのか分からない草壁。やっぱりコンビものって面白い。
工事に対してなにやらよく分からない小さな妨害が連続で起きている、という話だったのに、いざ向かってみれば転落死という人死にが出ている。
走行中の鉄道からの転落……事故なのか、事件なのか。
歴史に疎いもので、だからこそ、こういう時代背景も語られる作品が好きです。
授業でうまく頭に入らなかった、でも実は興味のあったこと。
それがフィクションの中に織り交ぜられて語られるのは、知識欲を駆り立てます。
最初の鉄道は海の上を走った、と聞いています。外国人の知識と力を持って、作り上げたのだと、たまたま見ていたテレビ番組で知りました。
走ったといったって、すぐに信用される技術ではないし、鉄道ができることで仕事を失う人がいたりと、誰もが鉄道という事業を受け入れられるわけではない。
政府も資金を出し渋る中で、作中で工事に関わる彼らは日本の力だけで鉄道工事を進めようと奮闘します。
大きな山にトンネルを掘り、レールを敷く。
なぜ外国人の力を借りたくないのか、この頃なにが起きていたのか、たぶんすぐ忘れちゃうんだけど、その辺りの時代背景もとても興味深く読みました。
フィクションとノンフィクションの混ざり方が優しいのか、ここがフィクションなんだろう、ここはノンフィクションなんだろう、というのが何故か結構分かる。気がする。
正解が分からないけれど、たぶん、そう。
第二弾が出ているらしく、気になります。買いに行かねばなりません。
でもその前に、すでに家にお迎えしている本たちを読まねばなりません。
よし、無理だ、先に買いに行こう。
作者の方は鉄道会社に勤務されているそうです。鉄道に対する熱量が違う。
楽しみです。
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これは余談ですが、私は文庫の中で東京創元社の文庫が一番好きです。
理由は……並べるのが一番楽しいから、かなぁ……。雰囲気とか、好きです。
野球好きの人たちが「どこのチーム応援してる?」という話で盛り上がる様に
本好きの人たちも「どこの出版社が好き?」「どこの文庫が好き?」という話で盛り上がったりします。
たぶん。
いや、主語大きすぎ。知らん。
失礼しました(笑)
それでは、おやすみなさいませ。