推しを推す、そして万物に感謝する。

元書店員。日常のオススメやアレコレの話を。

懺悔(あの日食べたじゃがりこの味を覚えているか)

お疲れ様です。

 

 

私の住んでいるところは緊急事態宣言が解除されたので、時短勤務だった仕事も、通常の就業時間に戻りました。

 

一週間が長く感じるだろうな

すごく疲れちゃうのかな

中途半端に優しくしないでよね

 

などと思っていたのですが、通常勤務に切り替わってみると全くその通りでした。

ただ、初日こそ『一日のうち職場にいる時間の長さ』を忘れていたものの、すぐに「そういえばそうでしたね」と身体が思い出してくれたようで、疲れは、今のところそんなに。

 

土日にお出かけしたくならないなら、疲れてるのかも……、とか思いたいところですが、そもそも引きこもりがちな自分は、そこを判断基準に出来ず、なんとも分かりません。

若いとは言えない歳なのだから、無理はしないでいきたい。

 

先述したことは不安に思っていたので、心の準備も出来ていたのですが、一つ忘れていたことがありました。

 

 

通常の勤務時間はお腹がすく。

 

 

そう、もう帰る頃には、どころか、まだまだ終業時間じゃないのになぁ、というタイミングでもうお腹が空いている。

めちゃくちゃお腹空く。腹の虫も黙っちゃいない。元気。ええい、やかましい、そんなところでエネルギーを使うんじゃない。静かにしておくれ。

 

先日お腹ペコペコで家に帰って、冷蔵庫を開けたら何かしら料理をしないと食べるものがなくて、冷凍庫からお肉を出して、どうしようかなと考えていたら、もう色々面倒になった。

 

ああ、解凍しなきゃ

待って部屋が寒い

ううお腹が空いた

解凍めんどくさい

 

 

あ、

 

そうだ。

 

まず部屋の暖房をいれて

お肉も外に出して

そんで、先にお風呂に入って

そうしたら、ほら、

お風呂から出てくる頃にはお肉がある程度溶けてるんじゃない?

 

って考えて、

そうだ、そうしよう

ってお風呂のお湯溜まる間に着替えを準備して、

ふと、じゃがりこの蓋をぺりぺり開けて、

1本だけ口にそっと入れて、

何食わぬ顔でお風呂に入った。

 

 

 

……。

 

なんと情けないことよ。

 

 

 

じゃがりこが好きと言っておきながら、1本で止める????????

 

信じられない。

 

1本で止めるとか意味わかんない。

 

ファンだと言うなら狂ってみろ。

好きなものを前にして理性を保つ必要などない。(ある)

 

じゃがりこを前にして、喜びが足らない。

 

なんだ、与えられ慣れているのか?

 

確かに最近、本当に先日もオススメした梅味が美味しくて、期間限定って言うからまぁ無くなる前に買わないとなぁ、などと容易に買い物かごには入れていたけれども。

しかし供給に甘んじて、感謝を軽んじるなど、否、軽んじてなどいない、あの日の私は、、、理性的だったのだ……。

 

仕事が狂わせるんだ、理性的な人間だと妙に思い込ませられている。

 

フルタイム勤務で忘れてしまったのか、お前はそんな出来た人間ではないぞ。

 

 

そんな反省を踏まえ、今日はご飯前にその時の残りを全て平らげました。

はぁ、美味しかった。

 

 

 

 

コロヨシ!!(角川文庫)

著者:三崎亜記 出版社:KADOKAWA

ISBNコード:9784041000601

「掃除部」に所属している高校2年生、藤代樹。芸術点と技術点を競う競技「掃除」は、国家の統制下に置かれているマイナースポーツであり、日本で「掃除」を表立ってできるのは、高校生活の3年間、部活動としてだけだった。

幼い頃に祖父の教えで「掃除」を始めた樹は、昨年の州大会新人戦で優勝するほどの腕前を持つが、目標を見出せず、どこか冷えた態度で淡淡と「掃除」を続けていた。しかし謎の美少女・偲の登場により、そんな彼に大きな転機が訪れて……。

 

まず世界の設定が面白くて惹かれます。

最初に『掃除』の文字を見て、読んでいくと「あれ、掃除って、違うな、掃除じゃないな」と気が付く。ルールがとにかくしっかりと作り込まれているので、実際にあったらすごく楽しめるような気がするし、競技中の描写も細かくて、動く樹たちが想像出来る。キャラクターも個性的だし、アニメ化してほしい、私のこの想像があっているか確かめたい、と思って読みました。

タイトルの『コロヨシ!!』は、競技開始の掛け声「頃良し!」から来ています。本当に設定が細かくて、ワクワクします。

青春スポーツの雰囲気が土台にありますが、「国家の統制下に置かれているスポーツ」という言葉から察する通り、きな臭い部分がある。それが一気に内容の幅を広げて、また面白い。

今でもアニメ化してくれたらめちゃくちゃ喜ぶので、誰か、誰か。

 

 

 

 

こういう「自分の好きなものが国によって制限されている」みたいな設定を見ると、想像するだけで、や、やめてくれ……奪わないでくれ……という気持ちになります。

 

そう考えると、誰かに制限もされていないのに控えたり止めたりするっていうのは、なんだか勿体ないな、と思えてくる。

 

ので、私はじゃがりこを結局ご飯前だろうと食べてしまうだろうし、取り上げられようものなら「いやだ! 離すもんか!」って胸にひしと抱くのでしょう。

 

 

ごめんね、じゃがりこ

もう君を離さない。