推しを推す、そして万物に感謝する。

元書店員。日常のオススメやアレコレの話を。

『同棲』と打ちたくて『動静』と変換されるパソコンの持ち主

お疲れ様です。

 

 

最近とんでもねぇことに気が付きました。

 

いや、そこまでのことではないのですが。

 

 

あまりにも浮いた話がないので、母から真面目な顔で

 

「誰かを好きになったことはあるか」

 

と聞かれたことがある私ですが、それは私自身も考えていて、

何度もこのブログを自問自答の場所として使用してきたわけですけれども、

 

「もしや男の人、好きじゃないんじゃないか」

 

と思い始めて、

 

「いや、むしろ男の人嫌いなのか」

 

などと考えもしてみて、

 

とはいえ「イコール女性が好き」にもなりえない。

 

ので、結局「そもそも人を好きになれない論」を否定できずにいる。

 

 

 

先日、映画を見に行ったという日記を書きましたが、実はその際にLINEでやり取りをしている男性から

 

「この映画知ってる?」

 

というメッセージを受け取っていた。

 

私が映画を一人で見に行こうと心に決めたその日に。

 

 

お誘いの言葉はなかったのですが、でもたぶん「興味があれば一緒にどう?」という意味だったのだと思う。

恋愛していなくても、今までにいくつもの恋愛ストーリーを読んできたんだ、分からないことの方が多いが、分かることもある。はず。

 

はず。

 

 

その時に、一人で楽しむ気満々だった私は、直接言われたわけでもない「一緒にどう?」を勝手に感じ取って、更にはその楽しみに水を差されたように思って

 

「わ、私の楽しみの邪魔をするな……!」

 

という感情を生み出していた。

(幼い子が「自分でやろうと思ってたのに!!!」と癇癪を起こすメカニズムに近すぎる)

(そして大人であるがゆえに、言われていない言葉も想像して補填するので質の悪い癇癪で厄介)

 

 

ここで薄っすらと考えていた「男性が嫌いなのか」という一つの可能性が、全く違う面を見せてくる。

 

 

 

自分の時間を人に邪魔されるのが嫌

 

 

 

この気持ちにたどり着いてしまった時、自分で「えぇぇぇ????」と思った。

幼すぎないか。どうなんだ。大人として、大丈夫か。

 

我が事ながら、戸惑いもするが、分かる。誰だって楽しみを邪魔されるというのはいいものではない。プライベートの時間、大事。

 

しかし、今回の場合、誘われたからといって私の「映画を見に行く」という楽しみは邪魔をされない。誰かと一緒に行くことによって変わってしまうのは

 

「ひとりで行く」

「という冒険心に誰かが入り込んでくる」

 

の部分である。

 

 

 

ひとりで行きたかったんだな、映画。

そんでもって、ひとりで行く、という行為すらも想像して楽しんでたんだな。

 

そうだったのか、いいよ、一人で行っておいでよ。

 

 

 

もう私は私を見守るスタイルを取った。

こうなった私は私にもどうすることもできない。

 

「私もちょうどその映画見に行くんです、今度。楽しみです!」と誘われてもないのに、誰かと行くつもりはありませんオーラを出して返信してしまった。

 

結局ひとりで映画には行ったし、映画はめちゃくちゃ良かった。

 

 

もしかしたら、今回の映画以外のものであったら、「一緒にどう?」と言われてもこんな反発した気持ちは生まれなかったかもしれないし、誰かと一緒に行きたいと思う場所もあるかもしれない。

 

 

近付いてみないと分からないことも沢山あると思う。

もしかしたら今、一緒に行きたくない人も、これから先やり取りを続けることで「一緒に行っても楽しいかもしれない」と思えるようになるかもしれない。

 

一緒に行っても楽しいかもしれない、と思えるようになるには、何かしら一緒に過ごしてみないと分からない。

 

 

それがめんどくさい。

 

 

あっ、駄目だ!!!!

ひとりの時間が好きすぎる!!!!!!!!

 

どうしたらいい!!!!!

 

 

 

まぁ……………………楽しい事して生きていけばいいよな、たぶん。

 

人生終わった、と言うにはまだやっていないことが多すぎるし。

 

地図にない場所(ビッグコミックス

著者:安藤ゆき 出版社:小学館

ISBNコード:9784098607617

家でも学校でも居場所がなく、「人生終わった」と絶望する中学生、悠人(ゆうと)。天才バレリーナとして有名な琥珀(こはく)が、怪我で引退&天涯孤独の身になって帰国、隣に住んでいると聞き、「俺より終わってそうなやつが見たい」と訪ねてみるが……。

 

悠人の行動力には目を見張るものがある。レベルの高い志望校に頑張って勉強して合格したり、突然隣の家に行ってみたり。

それだけ彼が常に何かに必死だったという現れでもあるとは思うのですが、それでも行動できる人間には大きな出来事を生み出す力があると思うから、きっと悠人は「人生終わった」って悲観しながらも、どうにか強くやっていくんじゃないだろうか。

著者は、以前こちらでオススメしたことがある『町田くんの世界』という映画化もされた少女漫画の作者、安藤ゆきさんです。

少女漫画を描いていた人の描くビックコミックスでの最新作、面白くないわけがない。実際とても私は好きだし、続きが楽しみです。長くやってほしいなぁ、と既に望んでいる、けど、どうだろう、彼らがやりたいことって、すぐに答えが出てしまうような気がしないでもない。

悠人が笑顔で琥珀と一緒に過ごしていけますように。

 

 

 

人と同じことが出来なくても死なない、とは思って生きていて、たぶんそれは本当で、でも知っていることや出来ることが多いと、誰かと感情を共有できるチャンスは格段に増えそう。

 

と思いながら、誰かと感情を共有しなくてはいけない、という決まりもないわけだからな、とまたもや人との距離を保つような考えに腰を落ち着かせている。

 

 

「『恋愛』って『恋』と『愛』をくっつけて一つみたいにしてますけど、近いものってわけでもないですよね」

 

みたいなニュアンスのことを職場の先輩(今度彼氏との同棲が始まるらしい)にしたら、

 

「そんなことを考えているうちは恋愛できないぜ」

 

とカッコいい真理のようなお言葉を頂きました。

 

 

 

まだまだ遠いぜ、恋愛への道。

 

 

 

 そもそもその道を目指してる? 探してる? という疑問からは目を逸らしつつ、皆さま良い夢を。