推しを推す、そして万物に感謝する。

元書店員。日常のオススメやアレコレの話を。

社長ぅぅぅぅぉぉぉ!!!!(映画館で見る映画最高でした)

お疲れ様です。

 

 

実は、というほどのことでもないのですが、私は映画館で映画を見るのがあまり好きではありません。

小さい頃は親に連れられて、全然何とも思わず楽しんでいたと思うのですが、ある時ハリーポッターの何作か目を見に行った時にその楽しみが怯えに変わったのです。

 

 

音、でっかい。

 

 

魔法での激しい戦い、めちゃんこ眩しい。

 

 

ハリポタシリーズ好きな人、多いと思う、申し訳ない。私もハリポタ好きです。原作読んでました。これは、私が映画館を苦手な理由の話です。ハリポタが云々という話ではないので、悪しからず。

 

つまり、それまでは子供でも見られる映画をちゃんと親がチョイスして連れてきてくれてたってこと。

ありがとう、そしてそのステップアップに心を折ってしまって申し訳なかった。

 

爆発音やら閃光やらが激しくて眩しくて、上映途中に目は閉じる、耳は塞ぐの愚行。映画館の押しポイントでもある大スクリーンの迫力を上手く楽しめなかった。

家で見たなら音量は調整できるし、早送りも一時停止も出来るのに、なにゆえ映画館に来てせっかくの時間をこんな怯えながら過ごさなければならないのだ????

 

と思ってしまったあの頃から、映画館は足が向かない場所になりました。

 

友人に誘われれば行くのですが、自ら、というのは、ほとんどありませんでした。

 

 

 

そう。

 

先日の『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)』を見るまでは。

 

 

 

映画館、意外と大丈夫じゃん?????

と気が付いた私は、映画館で映画を見るという行為に味を占め、なんと今月2回目の映画を映画館に見に行ったのです。

 

 

あの私が。

映画館というスポットに異様に怯えていた私が。

しかもレイトショーで。

仕事の後に。

あの出不精の私が。

 

 

 

 

『劇場版 ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン』を見に行ったのです。

violet-evergarden.jp

 

tv.violet-evergarden.jp

 

とある大陸の、とある時代。

大陸を南北に分断した大戦は終結し、世の中は平和へ向かう気運に満ちていた。

戦時中、軍人として戦ったヴァイオレット・エヴァーガーデンは、軍を離れ大きな港町へ来ていた。
戦場で大切な人から別れ際に告げられた「ある言葉」を胸に抱えたまま――。

街は人々の活気にあふれ、ガス灯が並ぶ街路にはトラムが行き交っている。
ヴァイオレットは、この街で「手紙を代筆する仕事」に出会う。
それは、依頼人の想いを汲み取って言葉にする仕事。

彼女は依頼人とまっすぐに向き合い、相手の心の奥底にある素直な気持ちにふれる。
そして、ヴァイオレットは手紙を書くたびに、あの日告げられた言葉の意味に近づいていく。

(公式サイトstoryページより)

 

日本が誇るアニメーション制作会社、京都アニメーションによる心揺さぶる物語です。

2020年9月に上映開始、鬼滅の刃の声が大きすぎてかき消されてしまいそうでしたが、確かにロングヒット上映だったのです。

その証拠に、田舎のイオンで、上映期間も終わり掛け、レイトショーだというのに結構な人が見に来ていたのです。

 

オススメするには遅いよね、ごめんね。

 

 

 

テレビシリーズの時からめちゃくちゃ映像が綺麗で、映画ももちろん綺麗。特に、波打ち際が映るシーンがあるのですが、綺麗すぎて己の中の汚いものが全て浄化されて召されてしまうかと思うほどでした。

キレイで、可愛くて、苦しくて、泣いてしまう。

 

 

映画は冒頭からもう泣いてた。

頬に当たるマスクが冷たい。早い。マスク、最後まで持つのか?

そしてそれは私だけではなくて、序盤で室内のいたるところから鼻をすする音が聞こえてくる。

 

分かるよ。泣いちゃうよね。

 

隣の席の子は最初ポップコーンを食べる音が結構していたんだけど、気が付いたら静かになってた。

 

分かるよ。食べてる場合じゃねえって思うよりも前に手が止まるよね。

 

 

テレビシリーズの時の感動があった私は、見終わって、あれ、なんか、物足りない、なんでだろ、そんなもんじゃないだろ、なぁ、まだ終わらんやろ、と思って最後の方そわそわしていたのですが、エンドロールの後、静かで短い一瞬の絵が最後に映って、なんか一気に報われたような気持ちになりました。

絵の力、すごい。構成力、なのか、京アニさんの、もう、専門家じゃないから、自分がどうしてこんなに救われたような気持ちになっているのか言葉に出来ない。

 

 たぶん最後に見たかった景色が、あの絵に全て集約されていたのだと思う。

 

 

 

 

ネタバレのないように、私の思ったことを言うとすれば

 

 

挿入歌の入るタイミング……

せやねん……分かる……

 

というのと

 

お、お前ら、無理すんな!!!!

 

というのと

 

ホッジンズ社長!!!!!!!!!!!!!

 

というのです。

 

クラウディア・ホッジンズ。ヴァイオレットが勤める郵便社の社長です。

彼は、本当に優しくて、温かくて、時に熱い男です。子安さんの包容力あるお声が、彼そのもののようです。

 

ねぇ、君たち彼の気持ち、考えたことある???

 

いつだって傍にいてくれるような顔をして、実のところ彼はいつも置いてけぼりな気がして、切ないよ。傍にいさせてやってくれよ。

 

どうか幸せに暮らしてくれと願うばかりです。

 

 

 

前情報一切なしに見に行ったのですが、そんな状態でも、職場の方にお勧めしました。絶対泣けると。

 

もしも人間の感情の揺れがエネルギーに変換できるような世の中なら、このアニメを見ればもう世界はエネルギー不足などという事態には陥らないはずだ、という豪語(私は真面目にそう思っているので、豪語という表現は間違っている)に耳を傾けてくれた職場の方が、興味を持ってくださいました。

 

テレビシリーズか映画、どちらを先に見るべきか、と聞かれれば、テレビシリーズだと答えますが、映画館での上映はもうすぐ終わってしまう。

テレビシリーズを見ていなくても、あの美しさは感じ取れるはずで、映画館でやっている間に見に行ってほしい、でも、テレビシリーズを見ないであの映画を見るなんてちょっと勿体ないんじゃないか、とも思う。

 

 

映画を見に行きます、というのは伝えてあるので、どこまで正直に伝えたら

 

 

テレビシリーズをぎりぎり見てくれる

映画館に劇場版を見に行ってくれる

テレビシリーズをもう一度見てくれる

ヴァイオレット・エヴァ―ガーデンを好きになってくれる

 

 

というコンボを起こしてくれるか、を必死に考えている。

強欲が過ぎる。

 

とにかく、映画最高だった。

映画館のみんな、鼻すすりまくりだったし、マスクもびしょびしょにしてたと思う。

「びしょびしょですか?」

って聞いたわけじゃないから確かではないけれど、確かだと思う。

是非。終わる前に。

 

 

 

 

映画館で見る映画は苦手だったけど、苦手なりにレイトショーの後の空気は好きだった。

もうシャッターの降りてしまったショッピングモール内の売り場はなかなか見ることが出来ないし、夜遅くまで遊んでいる、という背徳感や大人ならではみたいなものを味わえる。

映画の感動を引きずった人たちが粛々と、駐車場へと歩いていき、帰路に着く様子は、なかなか面白い光景です。

 

レイトショーも、ぜひ。

 

 

 

 

 

よくよく考えたら、羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)』は爆発音も閃光もそんな無くて、優しいアニメーションでした。

ヴァイオレットちゃんの戦争のシーンの爆発音に、一瞬肩がビクッってなったから、やっぱり大きい音のはあんまり好きじゃないかもしれません(笑) 

 

余談でした。

 

それでは!!