推しを推す、そして万物に感謝する。

元書店員。日常のオススメやアレコレの話を。

「何度見ても面白いアニメっていうの分かる」第一号

お疲れ様です。

 

 

随分と長く人から借りていたものがあります。

 

有頂天家族のDVDです。

 

先日オススメにあげたのが9月の22日だったので、あの時たしか2日くらいで一気に全話見て、最高だぜ!!!って思ってオススメをしたはずで、そうすると少なくとも1か月以上借りっぱなしだったことになる。

 

「いついつまでに返しますから!!」と出来もしないことを言い、しかし言った手前、出来もしないことをやらねばならぬ、と何度も謝りつつ、ここまで借り続けていました。

 

なんとか自分の発言通り「いついつまでに返す」ことが出来ました。

 

貸してくださった方はとても優しい人なので、全然怒った素振りも見せなかったのだけど。

 

 

何をそんなに長々と借りている…? と思われても仕方ない。実際貸してくださった方も、怒りはせずとも疑問に思っているようだった。

先述した通り、本編はもうお借りして2日後には見終わっているのだから。

 

DVDってすごいんだ。

 

特典映像が、凄く、多い。

 

見ても見ても聞いても聞いても終わらない。

もちろん見ていて聞いていて面白いので、苦ではない。ただ時間がかかるだけである。これでもかと特典が、もう、すごかった。

 

特に、製作スタッフのコメンタリーは面白かった。

 

製作した人たちの「このシーンはいい」とか「ここの足首が好きだ」とか「この仕草が」とか作った人たちの観点からのコメントはもちろんありつつ、純粋に作品を楽しく見ている様子が聞けて、なんだかほんわかした。

笑えるシーンは私が笑ったのと同じタイミングで笑ったりして、作った人たちが笑える場所で私も笑えているんだ、と感動に似た何かを得た。喜びが一番近い感情かもしれない。

 

 

アニメの面白さ、愉快さに中てられた私は感想文を書くことにした。

誰に見せるつもりもない感想文である。

返す期日のあるDVDを見ながらの作業は、さながら締め切り間際の作家のようだった。

 

いや、イメージですけど。

 

でもちゃんと夜には寝たし、朝には起きたし、仕事にも行ったので、作家先生たちが追われる締め切りとは切迫の度合いが全く違うとは分かっている。

 

そんな気持ちで書いた、という話です。

以下はネタバレに次ぐネタバレです、というほどでもない、模写やら感情の発露。

 

 

 

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字が汚い。

感情のままに書いたのでそうなっても仕方ないと思っている、誰に見せるつもりでもなかったのだから。

結果ここにあげているので、そうですね、綺麗にすべきだったと反省しています。

 

 

とにかく素敵なアニメでした。

特典映像の中で原作の森見登美彦先生が、

 

小説を書く時は、何度読み返しても面白いものをと思っている、これはアニメだけど、そういうものになっていると思う

 

みたいなことを仰っていて、うん、確かに何度見てもきっと楽しい気持ちになる作品だなと思いました。

 

貸してくださってありがとうございました。

 

 

私は記憶力が悪いので、良くも悪くも簡単に摂取できるアニメやドラマは割と「面白かった!!!!!!!!!!」という感情以外は気が付いたら忘れていることが多い。

印象に残ったワンシーンだけはかろうじて覚えている、とか、終わり方どんなんやっけ、とか、すぐ言う。

 

小説は自分がページをめくらないと進まないし、自分が読まないと文章の中以外で話を教えてくれるものはない。アニメみたいに音楽や声や前回までのあらすじとか次回予告とか無い。

だから割とちゃんと頭に入ってくる。

細かいところは忘れてしまっても、どんな感じなのか、それこそ高校の時くらいまでは、タイトルを言われるとパッとあらすじから感想まで言えた。今はちょっと、老いかな、自信ないけど、とにかく、小説ってそういうものだった。

 

勿体ない事してきたよなー、って思う。

 

アニメやドラマで、刹那的な楽しみとして消化してしまったものがいくつもある。

 じっくり見れたものも沢山あったと思うけど、小説の楽しみ方には程遠い。

 

 

最近それに気が付いて、なんとか一つひとつもっと楽しめるんじゃないか、と思って作品を見始めるけど、気を抜くと流れるように摂取してしまっていたりして、難しい。

 

「あの作品は面白かったよ」もいいけど、「あの作品は好きだったよ」と言えるくらいちゃんと作品を見られたらいいと思うこの頃です。

 

 

あの時サラッと見終わってしまったアレやコレ、また見直してみるのもいいかもしれません。