推しを推す、そして万物に感謝する。

元書店員。日常のオススメやアレコレの話を。

大胆のその先、怖いもの見たさもあり

お疲れ様です。

 

 

前回トゥルースリーパーの話をした際にサイトのURLなどを張り付けたので、その後、私が訪れるあらゆるサイトの広告がトゥルースリーパーで埋められました。

 

データってすごい。

 

もうお布団はいりませんよ。

 

 

 

さて。

 

先日職場の社員さんが大きなため息をついていた。

後になって、アレは「どうしたんですか?」と聞いてほしいため息の雰囲気だったろうか、などと思ったのですが、その時の私は何の気なしに「どうしたんですか?」と聞いてみた。

 

 

「いや、お金がなくて……」

 

 

わぁ。

切実な悩みでした。

 

 

 

「辛いですね……」と答えると、「確実に くりこさん よりもない……」と返ってきた。

私は私の毎月の収入を知っているので

 

「いや、それは嘘だよぉ」

 

と思わずタメ口を聞いてしまう。なんとか誤魔化した。たぶん優しい人だから気にしなかったと思うけれど。

 

 

「この間ね、通帳を見たらね、○万円しかなかったの」

 

「……そ…れは……私の方が、多いですね」

 

「せやろー?(笑)」

 

「病気とか怪我とかあったらアウトじゃないですか」

 

「うん、病院は高いから、病気とか怪我したらツバつけて治すんやで」

 

「病気もですか?!?!?! 怪我は聞いたことありますけどwwww」

 

「治すんよ」

 

力強いお言葉。

身体の内々のものも治せるとは……それはもはや素晴らしい能力なのではないでしょうか。

 

 

 そんな会話の最後にその社員さんは

 

「くりこさん、絶対にこの会社の男だけは選んだらアカンよ」

 

と言い残していきました。

 

 

 

会社のせいなのか……

 

 

 

ってか、ちょっと(笑)

ご結婚されている方が多い職場だと思っているのですが(笑)

皆さん誰かの旦那さんで、お相手がいらっしゃいますよ(笑)

 

 

 

大きなため息をつき嘆いてはいるものの、〇万円の残高を受け入れて生きていく様は潔くて勇ましい。

 

毎月1万円は必ず趣味に消える、いや、消していきたい、などと考えている私にとってはガクブルものなのである。

そうでなくとも、不安のある最近なのである。

 

 

というのも。

 

8月の収入が少なかったのを先日目の当たりにしたばかりだった。

お盆休みはゆっくりと過ごしたけれど、そういうところにしわ寄せが来るんだよね、オッケー、と学んだところだった。

お休みが少ない月であれば、以前の職場と比べたら全然余裕の収入なのだから、次の月を過ぎたらまた落ち着くのかもしれないけれど、久々の数字の羅列に「おぁぁ……これが……お盆休み…………」と驚き恐れてしまうのもおかしくはないことだと思う。

なんせ働き方を変えてから初めての大型連休だったのだ。

 

そしてその数字に怯えた小心者の私は、毎月定額募金をしているユニセフさんに

 

「収入が減ったので、定額の募金を取りやめます」

 

という旨のメッセージを送ったところだったのである。

 

 

………………。

 

不甲斐ない大人で申し訳ない……。

生きていけないわけじゃない。ただ余裕のある生活が得られなくなるのではないか、という不安から、まだ何かが起きたわけでもないこの状況で、思わず、自分に出来る唯一とも言える何かを手放したのである。

募金……自分が実際に何か直接的に分かりやすく行動することもなく、お金をそっと渡すだけで直接的な事をやってもらえる有難いものなのに。

もしかしなくとも来月はまたいつも通りの収入があるのに。

 

そんなことをしたばかりだったので、社員さんの生き様はなおさら眩しく見えた。

 

もちろん『余裕』というのは何事においても大切なものだと思っている。

不甲斐ないとは思いつつ、私は自分を責めるつもりはない。

ただ、社員さんのように何かのリミットに捉われない広い枠組みの心を持った人の眩しさを、危うくも魅力的に感じるのも確かだった。

 

 

 

 

強い人間になりてぇな。

 

さんかく窓の外側は夜(クロフネコミックス)

著者:ヤマシタトモコ 出版社:リブレ出版

ISBNコード:9784799714362

書店員の三角は、昔から不気味なモノを視てしまう体質。除霊師の冷川にその才能を見い出され、無理やりコンビを組まされてしまう。冷川はすご腕ではあるがどこか人間味が薄く、その危うさに翻弄されつつ共に行動していると、ある日殺人事件に遭遇して……。

三角くんが本当にとてもいい子で、私は、一緒に本屋で働いてみたい(感想として方向性が間違っているのは分かってる)。

BL要素もある、かな、なんか、雰囲気がエッチな時がある、と思います。雰囲気が、です。ただそれよりもホラーとミステリ。話が通じ無さそうな目ってめちゃくちゃ怖いなって何度も思う。

三角くんがワトソン的な感じかと思えば、ちょっと違って、彼のもつ優しさが「全うな人間らしさ」なので、安心する、ホッとする、救いみたいなものも感じる。

「信じる」ということがそのまま力になる世界。霊を信じますか、人の思いを信じますかとか、それって人に委ねてるのか、自分次第なのか、怪しくて危うい。そして外側から見ている分には面白い。フィクションで良かった。

もうすぐ映画も始まるそうで、いったいどんな風になるんだろう、映像化、絶対怖いよな。

 

 

 

もっと大胆に動ける人間だったら、楽しいことがいっぱいあっただろうか。

たくさんの経験もして、面白いことやってみて、他の人が知り得ない意味の分からん雑学とか得ていただろうか。

 

でも人間は二か所にいられないので。

大胆に動ける人間だったら「慎重な人間だったらどうなっていただろう」って考えるかもしれない。そう思うとお互い得られるものはそれぞれあるだろうから、だからまぁ、今回の人生は慎重派で行こうかな。

 

大胆派の自分は来世に譲ります。